東京スキンクリニック

アイソトレチノイン(Accutane®,Roaccutane®)
究極のニキビ治療

 通常ニキビは適切な管理によって完治できるものですが,標準的な治療法に反応しない場合もあります。完治率95%のアイソトレチノインはそうした例における最後の手段と見なされます。
 アイソトレチノインはビタミンA誘導体です。表皮(皮膚表面の細胞層)の再生に対する調整作用により毛孔閉鎖を防ぎ,皮脂分泌を著しく減少させ,「免疫調節剤」として炎症を抑制します。
 アイソトレチノインの欠点は,副作用が多く,中には重篤なものもあることです。よく知られているのは,アイソトレチノイン内服中の母親から生まれた赤ん坊に高頻度で奇形がみられることです。妊娠中か,妊娠を試みている女性はこの治療を受けるべきでなく,また,服用中及び中止後1ヵ月間は避妊しなければなりません。
 脂質増加,血液細胞の減少,肝機能障害など,副作用によっては自覚症状として明らかにならないため,定期的な(通常1ヵ月に1回の)血液検査が必須です。検査値の異常として最も多いのは中性脂肪とコレステロールの上昇で,変動に注意する必要があります。
 よくある副作用は皮膚の症状で,皮膚・粘膜(特に唇)の乾燥,赤み,日光過敏,湿疹,皮膚感染症などです。
 疲労感や筋肉・関節痛等の一般的症状も観察されることがあります。鬱状態や他の精神科的問題も報告されています。稀ですが,頭蓋内圧亢進に起因することがあるひどい頭痛や,視覚・聴覚障害では,専門医の紹介を要することがあります。
 こうした副作用のほとんどは,服用を中止すれば速やかに消失します。
 基本的にアイソトレチノインと他の薬を組み合わせることは不要で,望ましくもありません。例えば,抗生物質(サイクリン系)の併用により重大な副作用が起こることがあります。新しいニキビに対する抗生物質の外用剤や乾燥など皮膚症状の管理が必要になることがあります。
 用量は患者の体重をもとに決めます。1日 1kg当たり0.5〜1mgで開始し,反応によって増やします。薬の開始・増量時の一時的なニキビの悪化は珍しくありませんが,2〜3週間でよくなります。再発の可能性を最小限にするには,合計投与量が体重1キロに付き100〜200mgに達しなければなりません。治療期間は通常4〜6ヵ月です。
 アイソトレチノインが特に適しているのは,過剰な炎症に続いてひどい傷跡が残りやすいニキビの患者で,アレルギー体質のことがよくあります。傷跡の予防に有用ではあるものの,中止後6ヵ月間は傷跡の治療を含め,皮膚の手術やその他侵襲の大きな処置が行えないことを忘れてはいけません。 
診察料・検査費・薬代を含む合計治療費:約40万円〜

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